こんにちは。桐光学院です。
中3生は2学期の内申点が出て,実際に受験する高校が決まっていきます。
内申点はもう変わりません。
未来のことに目を向けるしかない。
志望校に対して内申点の面で不安がある生徒も中にはいます。
そういう生徒は必死になって勉強していきます。
もしも必死になっていない様子が見られたらどんどん発破をかけていきます。
私が恐ろしいと思っているのは,内申点が上がり志望校に対して内申点の面で余裕が出てきた生徒です。
内申点の面で必死になっている生徒がいる中で,気を抜いたら"危ない"からです。
2-0で勝っていて余裕だと思って試合をしていたら追いつかれて慌てふためいた ということにならないように。
内申点が上がったからといって,もう大丈夫だ なんて思ってませんよね。
百里(ひゃくり)を行く者は九十を半(なか)ばとす という有名な言葉があります。
「戦国策」・秦策 より
九十九と書いてある場合もありますが,数字はどちらでもよし。(私の読んだ明治書院の新釈漢文大系・戦国策には九十で書いてありました)
里(り)は距離の単位。古代中国の1里は約405mだそうです。
したがって百里は40.5㎞。
フルマラソンとほぼ同じ。
百里を行こうとしたら九十里に到達したところで半分と思って,最後まで気を抜くなという意味です。物事は,途中で油断して失敗することが多いから,気を引きしめて最後まで努力しなければならないという意味です。
たしかにそうですね。
マラソン大会や持久走でも最後がきついですし,大切ですものね。
この言葉は,秦の武王という王様に関するエピソードで出てくる言葉です。
他国との戦いに勝って,もう中華の帝王になったような気になっている武王に対して,臣下がいさめた言葉です。古い詩を引用して「いい気にならないでください,気を抜かないでください」と武王に言った言葉です。
気を抜かなかったおかげでしょうか,武王の4代あとの秦の王が最終的には中華を統一しました。それが秦の始皇帝。
私たちの目標は中華の統一ではなく志望校合格ですが,この話から学ぶことは多いです。
気を抜いちゃいかん。
生徒も教師も。
私たちは九十里(90%)どころかまだ87.67%(公立入試まであと45日)しか進んでいない。
道のりはまだ長いのだ。