桐光学院 天竜校
国語科 鈴木智久
こんにちは。
国語・社会担当の鈴木智久です。
生徒の答案を見ていて、時折衝撃を受ける解答にぶつかることがあります。
最近では、歴史の問題で、「近くで炭田がとれて、鉄鋼も輸入しやすかった」という答えを見ました。
「八幡製鉄所」が九州に作られた理由を聞く問題です。
「炭田がとれる」は、やはりおかしいですね。
「鉄鋼」は製鉄所で作られる製品で、ここでは原料として輸入する「鉄鉱石」と書かないといけません。
音が似ているから混同してしまったらしい。
この解答は、九州が製鉄所で使う原料を手に入れやすい場所だったという大筋はしっかり押さえられているのに、使っている用語がズレているから×(バツ)になってしまう。
その意味では惜しい答案です。
この大筋さえおさえていない答案が多いことを考えると、かなりいい線いっている。
それでも点数には結びつかない。
この答案を書いたのは、テストの直前にはかなり努力する子です。
ただ、直前だけ必死になるタイプ。
多くの知識を頭に詰め込んだけれど、ともかく詰め込んだだけで、それを整理整頓する前にテストを受けることになる。
整理できていないから、試験中にとっさに最適なものを取り出すことができない。
たとえて言えば、頭の中に、いろんなジャンルの本がばらばらに収納された本棚が増設されたような状態です。
「ジャンル」も「巻」も順番どおりに並んでいなくて、直前の勉強で、とりあえず習った順番に頭に入れていった。
だから「方程式の公式」の横に「1925年にでた法律の名前」が並んでいる。
これでは、とっさのときに最適なものを取り出せませんね。
詰め込んだ知識が、うまく整理されるには、ある程度時間をかけて、十分な数の練習問題に触れることが必要。
短時間に大量の問題を解いても、うまく整理されない。
どうしてもある程度の時間が必要です。
詰め込んだ知識が整理できなくて、結果に結びつかない。
これが重なると「どうせやってもダメ」「やってもムダ」という意識が頭をもたげてくる。
乱雑でも知識が入っていれば、それを整理する作業に移れる。
整理する中で、忘れていたところも思い出すし、得点力もついてくる。
しかし、知識がなければそれを詰め込むところから始めなければならない。
「やってもムダ」と思って知識をためることを怠ると、知識が整理されないまま入試の直前期を迎えることになります。
いまは、結果がすぐに出なくても、がまんして努力を「継続」していく時期。
特に受験生は、今は、この先の「受験勉強」への仕込みをしているのだと考えましょう。
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