こんにちは。桐光学院です。
中3Sクラスの国語の授業で,文化の多様性に関する文章を読んで解説しました。
その後で,こんな話をしました。
世界には,私たちが思いもしないような考え方・生き方をする民族がいます。
この前 知ったのだけれど,アマゾンの奥地には,時間の概念がない民族がいるそうです。
なんじゃそりゃって感じですけれど,この人たちの言語には,過去や未来を表す語句がないそうです。
過去がないから,今までの経験などが蓄積されない。
未来がないから,それに対する備えをしない。
誰かが亡くなった場合,その時は悲しむらしいんですが,お墓などは作らない。
「過去」の概念がなくて,現在にしか興味がないので。
食料を保存する方法は知っているらしいのですが,それをやらない。
「未来」の概念がなくて,現在にしか興味がないので。
文明社会に生まれて生きている私たちからしたら,進歩も発展もないように感じますよね。
でもね,私たちと比べて,この人たちが優れている点が1つだけあります。
何でしょう?
それは,悩まないってことです。
(生徒の何人かが笑いました,なるほどという感じで)
私たちは文明社会に生きていますので,この民族のような生き方はできません。
というか,こういう生き方をしていたら,私たちの社会では破滅を招く可能性が高い。
けどね,「時間の概念がないモード」や「現在のことにしか興味がないモード」になることは,ときには必要なんじゃないでしょうか?
公立高校入試の日が近づいてきました。
未来のことを考えると不安になります。
わたしも中高生のころは そうでした。
あれこれ悩んでみても あまり意味はない。
現在の,自分がすべきことにのみ集中する。
入試当日,もしも万が一,1時間目の科目でミスをしたとしても 次の科目の時間には,もうそれは過去のことです。
そのことは忘れて,現在,自分が解いている科目にのみ集中する。
過去や未来は とりあえずカッコの中に入れておいて現在にのみ集中する,こう考えたら,少しは気が楽になるのではないでしょうか。